• 日本エアロゾル学会、畠山 史郎、三浦 和彦 編著, 2014: みんなが知りたい PM2.5の疑問 25。成山堂書店, 160 pp. ISBN 978-4-425-51371-0.

2014年 5月にでた B6判横書きのペーパーバック。まだとおして読んでいないが、目次を書きぬいた段階で、暫定版の読書メモをだしておく。

ここでいう PM2.5 は 大気汚染物質の一種である。PM は 粒子状物質 (particulate matter)、2.5 は 粒径 2.5 μm 以下であることをしめす。

折りかえしのあとにくわしい目次をつける。「/」のあとに執筆者をしめした。

===== 目次 =====
[口絵]
はしがき /畠山
執筆者一覧
目次
1. PM2.5 とは?
– Q1. PM2.5 とはそもそも何なのでしょうか? /兼保 直樹
– – ちょっとした社会的パニック
– – 動物園にいる生きものの体重
– – 重さと数のせめぎ合いで山ができる
– – なぜ 2.5 マイクロメートル以下?
– – パニックになる理由があるのかどうか自分で判断しよう
– Q2. PM2.5 とはどんな物質ですか? /畠山 史郎
– – 水溶性イオン成分
– – 長距離輸送後の硫酸塩、硝酸塩
– – 有機物、特に多環芳香族化合物
– – PM2.5 が付着した野菜や果物は食べても大丈夫でしょうか?
– Q3. PM2.5 の環境基準はどのようになっていますか? /長谷川 就一
– – 環境基準設定の経緯
– – 環境基準の評価方法
– – 環境基準の達成状況
– Q4. PM2.5 に関する情報はどこで得られますか? /三浦 和彦
– – 最新の PM2.5 の濃度情報
– – PM2.5 濃度の確定値情報
– – PM2.5 濃度の予測
– – その他の情報サイト
– Q5. PM2.5 はどのような装置で測るのですか? /藤本 敏行
– – ろ過捕集 – 重量測定法
– – 1時間値と日平均値
– Q6. PM2.5 の成分はどのように測定しますか? /長谷川 就一
– – イオン成分の分析方法
– – 炭素成分の分析方法
– – 無機元素成分の分析方法
– – 有機成分の分析方法
– – 成分測定を行う際に考えるべきこと
– – フィルターを使わない分析方法
2. PM2.5 の発生と輸送
– Q7. PM2.5 はどこから発生しているのでしょうか? /関口 和彦
– – 浮遊粒子状物質の発生源と粒径分布
– – 一次粒子と二次生成粒子
– – 発生源と浮遊粒子状物質中の主要構成成分
– Q8. 森林も PM2.5 の発生源になると聞きましたが本当ですか? /廣川 淳
– – 一次粒子と二次粒子
– – 樹木から放出される有機化合物からの二次粒子
– Q9. 北京で2013年1月に出現した非常に高い濃度の PM2.5 が話題になっていますが、汚染物質の発生量が急に増えたのでしょうか? /兼保 直樹
– – 映像とツイッター
– – 急激に増えた?
– – 発生量と濃度をつなぐのは希釈
– – 上下方向の希釈を決める安定と不安定
– – 北京の上空ではどうだったか
– Q10. 2013年1月の北京と同じような状況になったことは過去にもあったのでしょうか? /畠山 史郎
– – 2013年1月の北京で高濃度汚染が起きた理由
– – ロンドン型スモッグとロスアンゼルス型スモッグ
– – 二酸化硫黄と PM2.5 の関係
– Q11. 大陸で発生した PM2.5 はどのように日本に運ばれてくるのでしょうか? /三浦 和彦
– – 2013年1月から2月始めにかけての日本国内の高濃度現象
– – PM2.5 は風に乗って運ばれる
– – 気塊中での PM2.5 のふるまい
– Q12. 北京での高い濃度の PM2.5 に対応して、日での濃度が増えているのでしょうか? /兼保 直樹
– – 日本で常時モニタリングが広まったのはごく最近
– – 2009年から九州の離島と大都市で PM2.5 測定を開始
– – 2009年春に出てきた最初の測定結果
– – 2009年度からの年平均濃度は増えているか?
– – 九州北部の PM2.5 の状況をまとめると
– Q13. 平均より高い値や低い値がでやすい地形はありますか? /長田 和雄
– – PM2.5 濃度を左右する要因
– – 愛知県での濃度分布の例をみると
– – 濃度が低くなるのはどんなとき?
3. PM2.5 の影響と対策
– Q14. PM2.5 を吸入することによりどのような病気になるおそれがあるのですか? /森本 泰夫
– – 肺への影響
– – 心血管系疾患への影響
– – PM2.5 の環境基準濃度
– Q15. PM2.5 などの粒子状物質は植物に対して影響があるのでしょうか? /伊豆田 猛
– – 植物に対する粉じんの影響
– – 植物に対する PM2.5 の影響
– Q16. マスクで PM2.5 粒子は捕れますか? /明星 敏彦
– – エアロゾルとマスク
– – マスクの構造とエアロゾル ろ過捕集性能
– – マスクの漏れ率
– – まとめ
– Q17. 室内空気清浄機で PM2.5 は捕れますか? /大谷 吉生
– – はじめに
– – エアフィルターの粒子捕集メカニズム
– – PM2.5 に対するエアフィルターの捕集効率
– – おわりに
– Q18. 衣類、洗濯物などにはどのように付着しますか? /松田 和秀
– – 乾性沈着
– – 衣類や洗濯物への付着
– – 森林への沈着
– Q19. 越境大気汚染問題を国際的に規制する京都議定書のようなものはありますか? /松田 和秀
– – 大気環境の国際対策
– – 長距離越境大気汚染条約
– – EANET
– Q20. 今回のような PM2.5 汚染の抜本的な対策はないのでしょうか? /畠山 史郎
– – 高濃度の発生起源
– – 中国の大気汚染
– – 中国の大気汚染は改善するのか?
– Q21. 日本の国や自治体はどのような対応や対策を行っていますか? /長谷川 就一
– – 高濃度時の注意喚起
– – さまざまな取り組み
4. 光化学スモッグ・黄砂・エアロゾル
– Q22. 光化学スモッグと PM2.5 は関係あるのでしょうか? /高見 昭憲、吉野 彩子
– – 光化学スモッグとオゾンの生成メカニズム
– – PM2.5 の組成と二次的に生成する物質
– – 光化学スモッグと PM2.5 の関係
– Q23. PM2.5 と同じく中国から飛んでくる黄砂とはどう違うのですか? /柴田 隆
– Q24. エアロゾルはどんな分野に関わっていますか? /東野 進
– – エアロゾルとは何か
– – エアロゾルの関連学問分野
– – 暮らしの中のエアロゾル
– – エアロゾルと健康・医療
– – エアロゾルと工業
– – エアロゾルと環境問題
– Q25. エアロゾルは気候にも影響を与えていますか? /矢吹 正教
– – エアロゾルの直接効果
– – エアロゾルの間接効果
– – エアロゾルの気候影響評価の現状
執筆者略歴
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