• 中村 士 [つこう]、岡村 定矩 [さだのり], 2011: 宇宙観5000年史 — 人類は宇宙をどうみてきたか。東京大学出版会, 308 pp. ISBN 978-4-13-063708-4.

2011年にでたA5判横書きのペーパーバック。わたしは2018年に買ったが、2012年の第2刷だった。放送大学の2008-2011年度の『宇宙観の歴史と科学』の印刷教材がもとになっており、その原型は2003年ごろに執筆されたそうだ。

目次を書きぬいた段階で、暫定販の読書メモをだしておく。

折りかえしのあとに目次をつける。章ごとに「/」につづいて執筆者をあげた。

===== 目次 =====
はじめに
目次
第1部 古代・中世の宇宙観
第1章 古代天文学と宇宙観 — 四大文明と新大陸 /中村
– 1.1 宇宙観とは
– 1.2 古代エジプトの宇宙観
– 1.3 バビロニアとユダヤの宇宙観
– 1.4 中国の宇宙観
– 1.5 インドの宇宙観
– 1.6 新世界の古代宇宙観
第2章 天文学の発祥と地球環境 /中村
– 2.1 古代文明の誕生と気候変動
– 2.2 天文学誕生の環境条件
– 2.3 二十四節気の起源
– 2.4 甲骨文に現れた気候変動と中国天文学の誕生
第3章 ギリシアの宇宙観 — 天動説と幾何学的宇宙 /中村
– 3.1 初期の宇宙観
– 3.2 地球の大きさの測定
– 3.3 離心円と周転円モデル
– 3.4 ヒッパルコス
– 3.5 トレミーとアルマゲスト
– 3.6 アンティキテラの機械
第4章 中世の宇宙観 /中村
– 4.1 アラビア・イスラムの宇宙観
– 4.2 古代ラテン世界の宇宙観
– 4.3 古代・中世に使用された天文観測機器
第2部 太陽中心説から恒星の世界へ
第5章 太陽中心説とコペルニクス革命 /中村
– 5.1 コペルニクス
– 5.2 太陽中心説
– 5.3 コペルニクス説の普及と影響
– 5.4 無限空間に分布した恒星という考えの誕生
第6章 精密観測にもとづく真の惑星運動の発見 — ティコとケプラー /中村
– 6.1 ティコとその天文台
– 6.2 ティコの宇宙体系
– 6.3 ケプラーと火星軌道との格闘
– 6.4 ケプラーの3法則
– 6.5 デカルトと幾何学的宇宙
第7章 宇宙像の拡大 — 望遠鏡の発明と万有引力の法則の発見 /中村
– 7.1 望遠鏡の発明がもたらした新たな宇宙観
– 7.2 ニュートンと万有引力の法則の発見
– 7.3 万有引力の法則の普及とニュートン力学的宇宙観
第8章 地動説の検証から恒星天文学の誕生へ /中村
– 8.1 年周視差発見の前史
– 8.2 光行差の発見
– 8.3 年周視差の検出
– 8.4 ハーシェルと恒星天文学の誕生
– 8.5 天文学の総合的発展と近代の天文台の役割
第3部 天体物理学と銀河宇宙
第9章 新天文学の台頭と発展 /中村
– 9.1 新天文学の誕生
– 9.2 恒星スペクトルの分類
– 9.3 ヘルツシュプルング-ラッセル図
第10章 太陽・星の物質の解明へ /中村
– 10.1 太陽の物理学
– 10.2 星内部での原子核生成と星の進化
– 10.3 変光星と星雲の正体
第11章 銀河系と銀河の発見 /岡村
– 11.1 ハーシェルの宇宙
– 11.2 恒星の距離決定技術の開拓
– 11.3 「大論争」から銀河の宇宙へ
第12章 宇宙膨張の発見とビッグバン宇宙論 /岡村
– 12.1 一般相対性理論とフリードマン宇宙モデル
– 12.2 ハッブルの法則
– 12.3 ビッグバン宇宙論の誕生
– 12.4 宇宙マイクロ波背景放射の発見
– 12.5 ビッグバン宇宙論とオルバースのパラドックス
– 12.6 インフレーション理論の登場
第4部 宇宙における人間の位置
第13章 太陽系像の変遷 /中村
– 13.1 太陽系天文学の停滞と復活
– 13.2 太陽系の起源論
– 13.3 惑星科学の誕生と発展
第14章 私たちはどこから来たか — 地球外生命を求めて /中村
– 14.1 近代以前の地球外文明思想
– 14.2 ほかの惑星に生命の手がかりを求めて
– 14.3 電波天文学と異星文明の探査
第15章 万物の尺度の探求 — メートル法の制定と測地学の誕生 /中村
– 15.1 地球の大きさと形
– 15.2 メートル法の起源、制定と普及
– 15.3 天文単位の歴史 — 宇宙の大きさを測る尺度
第16章 宇宙観の表現法 — 星表と星図の歴史的変遷 /中村
– 16.1 西洋の星表・星図
– 16.2 東アジアの星表・星図
– 16.3 天文学の発展に伴うさまざまな宇宙の表現法
附録 A. 新しい宇宙観の幕開け /岡村
– A.1 ダークマター
– A.2 ダークエネルギー
– A.3 現在の標準宇宙モデル
– A.4 新しい宇宙を拓く技術進歩
– A.5 新しい宇宙観の幕開け
附録 B. ETIは本当にいるのか — 第14章への補遺 /中村
– B.1 ETIの存在を推定する根拠
– B.2 ETIの認識
おわりに
参考図書と文献
図表出典一覧
人名索引
事項・署名索引