- 林 健太郎, 柴田 英昭, 梅澤 有 編, 2021: (図説) 窒素と環境の科学 — 人と自然のつながりと持続可能な窒素利用。朝倉書店, 179 pp. ISBN 978-4-254-18057-2.
2021年にでたB5判横書きのペーパーバック。わたしは新刊で買って、内容を読んでから読書メモをだそうとおもっていたのだが、そのまま日がたってしまったので、ともかく本を紹介する記事をだしておく。
窒素はタンパク質や核酸の構成元素でもあり生物にはかかせないものだが、ほとんどの生物は大気の主成分である窒素分子 (N2) をつかうことができない。窒素分子以外の状態になっている窒素を「反応性窒素」という。生物は環境中を循環する反応性窒素に依存している。ところが、産業革命以来の人間活動がこの循環を大きくかえている。ひとつは、大気中の窒素分子からアンモニアなどの反応性窒素を合成することができるようになり、窒素肥料として農業につかわれているが、環境にもれだして汚染物質ともなっている。もうひとつは、大気中で燃焼をおこすことによって窒素酸化物ができ大気汚染をおこしている。人間社会が持続可能であるためには、窒素循環も持続可能なかたちになおしていく必要がある。それには農業をはじめ多くの産業のありかたを変える必要があり、人類にとってむずかしい課題である。
そこで、窒素循環を持続可能にするためにはどうしたらよいか考える研究活動が始まっている。これは国際的なものだが、そのうち日本でおこなわれている主要なものとして、地球研 (総合地球環境学研究所) のプロジェクト研究「Sustai-N-able: 人・社会・自然をつないでめぐる窒素の持続可能な利用に向けて」(ウェブサイト https://www.chikyu.ac.jp/Sustai-N-able/ ) がある。これは2023年度から2027年度が本番(「full reserch」) である。代表は 林 健太郎 さんである。
本書は、そのプロジェクトが「feasiblilty study」の段階であった2021年度に出版されたもので、林さんの主所属は農研機構 農業環境技術部門だった。プロジェクトは進行中であり、これまでに経済学的側面についての本をだしているが、持続可能な窒素循環の課題を総合的に論じた本としてはいまのところ本書がいちばん充実したものである。
なお、このプロジェクトのおかげもあって、日本政府の環境省が2024年9月に「持続可能な窒素管理に関する行動計画」をだした。環境省のウェブサイトの「大気環境保全に関する国際協力」のページ https://www.env.go.jp/air/air_international/index.html からリンクされている。
本書は本文が二段組みで組まれ、ほとんどのページにカラーのグラフや図解がふくまれている。情報がつまった本である。
第1部は窒素循環の総論で、環境問題としての総論もあるが、自然科学としての窒素循環についての知識とその情報を得るための測定技術の話題がおもである。長い第2部では、おもに日本の現状について、窒素循環が、人間活動とどのようにかかわっているか (工業、農業 (農耕、畜産)、水産業、生活、廃棄物、貿易) 、自然環境でどのようにふるまっているか (大気、陸上生態系、陸水、海)、窒素の収支、環境影響評価、政策や法令がレビューされている。わりあい短い第3部では、世界にはどのような取り組みがあるかのレビューがあり、今後はどのような研究をしていくべきか、そして社会にどのような提案をしていくべきだろうかという議論がされている。
折りかえしのあとに目次をつける。章ごとに「/」につづいて執筆者名をそえた。
===== 目次 =====
まえがき /林、柴田、梅澤
編集者・執筆者一覧
目次
第1部 つながりを知る総論
– 1-1 本書の道案内: 窒素はすべてをつなぐ /林、柴田、梅澤
– – 窒素、環境、そして人類
– – 本書の道案内
– 1-2 人類の窒素利用がもたらす環境問題 /柴田、林、梅澤
– – 大気質への影響
– – 水質への影響
– – 土壌の質への影響
– – 地球温暖化への影響
– – 生態系や生物多様性への影響
– – 多様な要素・影響のつながり: DPSIR [要因-負荷-状態-影響-応答] フレームワーク
– 1-3 人類による窒素の発見と利用の歴史 /林、柴田、梅澤
– – 窒素の発見
– – 窒素の利用と獲得の歴史
– – 反応性窒素を獲得する手段
– – 人類が窒素を獲得した結果
– 1-4 元素としての窒素と多様な化合物 /梅澤、林、柴田
– – 窒素原子の存在する割合
– – 窒素分子の特徴
– – 窒素の同位体とその化学・物理的特性
– – 多様な酸化数をもつ窒素
– – 様々な窒素化合物
– – – 無機態窒素
– – – – 窒素酸化物や水素化合物など
– – – 有機態窒素
– – – – アミノ酸 – ペプチド – タンパク質
– – – – 核酸 (DNA およ RNA)
– – – – 尿素、尿酸
– – – – ポルフィリン酸
– – – 環境中に存在する有機態窒素
– – – 人工的な窒素化合物
– 1-5 生物に不可欠な窒素 /梅澤、林、柴田
– – 生物における窒素代謝
– – – 硝酸イオン (NO3–) の同化
– – – アンモニウムイオン (NH4+) の同化
– – – アミノ酸の合成
– – – 植物プランクトンによる窒素の嗜好性
– – – 窒素の体内転送
– – 窒素供給量と植物・藻類の整理生態機能
– – – 植物の光合成窒素利用効率
– – – 浮遊性藻類の生理状態と体内 N/P 比の変動
– – – 窒素供給量と忌避物質の生成
– – 動物 (ヒト) における窒素代謝
– – – 摂取物と排せつ物の窒素平衡
– – – 体内の窒素代謝における主な組織のはたらき
– – – アンモニア (NH3) の生成と無毒化
– – – 動物の進化と窒素排せつ形態
– [コラム 1] 出汁のうま味を引き出す窒素化合物と日本の水 /梅澤
– 1-6 窒素の形態変化と環境中の移動 /林、柴田、梅澤
– – 化学的な化学種の変化と相変化
– – 生物的な化学種の変化
– – 土壌を例とした窒素の形態変化
– – 環境媒体中および媒体間の輸送
– [コラム 2] 大気-海洋間の窒素のやりとり — 地球の窒素循環の重要なピース /服部 祥平
– 1-7 環境中の窒素分析方法 /梅澤、林、柴田
– – 環境中の窒素動態の測定
– – 試料の採取と保管
– – 試料の前処理
– – – 必要に応じた試料のサイズ分画
– – – 試料の湿式酸化
– – – 試料の湿式分解 (ケルダール法)
– – – 燃焼酸化法
– – 各種窒素化合物の代表的な「濃度」分析方法
– – – 吸光光度法 (比色定量法)
– – – 高速液体クロマトグラフィー (high performance liquid chromatography: HPLC)
– – – イオンクロマトグラフィー (ion chromatography: IC)
– – – ガスクロマトグラフィー (gas chromatography: GC)
– – – 熱伝導率法
– – – 化学発光法 (ケミルミネッセンス法)
– – – 衛星観測による濃度測定
– – – 現場設置型センサーによる濃度測定
– – 窒素化合物の「フラックス」測定
– – 各種窒素化合物の「構造」解析
– – 窒素安定同位体の分析とその応用
– 1-8 窒素と他の物質との強いつながり /柴田、林、梅澤
– – 窒素と炭素のつながり
– – 窒素とリンのつながり
– – 窒素と水のつながり
– – 窒素と消費者のつながり
– [コラム 3] 窒素分子の溶解度の謎 /梅澤
第2部 日本の現状の理解に向けた各論
– 2-1 エネルギー /林、川本 徹、花岡 達也、松八重 一代、山末 英嗣
– – エネルギー利用と環境影響
– – エネルギー利用と窒素とのかかわり
– – 反応性窒素の排出対策
– [コラム 4] 光合成そして窒素固定の夢 /林
– 2-2 製造産業 /片桐 究、松八重 一代、山末 英嗣、種田 あずさ、江口 定夫、林
– – 製造産業と窒素
– – 窒素ガス (N2) の製造
– – 窒素化学産業
– – アンモニア (NH3) 合成の最新動向
– – 窒素を含有する肥料の製造
– – – 硫安
– – – 尿素
– – 食品産業
– – 林産業
– – 製造産業の窒素フローの把握に有用な情報源
– – 製造産業における今後の課題
– [コラム 5] 窒素の意外な用途 /林
– 2-3 作物生産 /江口 定夫、飯泉 佳子、井原 啓貴、黒田 久雄、廣野 祐平
– – 作物生産の現状
– – – 農地面積 (2017年)
– – – 作物生産量 (2017年)
– – 作物の種類と分類
– – – 農作物と園芸作物
– – – 用途に応じた分類
– – 作物の必須元素としての窒素
– – – 必須元素
– – – 肥料
– – – 窒素肥料の重要性
– – 作物の窒素吸収、同化、転流、蓄積
– – – 土壌からの窒素回収
– – – アンモニウムイオンの吸収
– – – アミノ酸、タンパク質の合成
– – – 窒素の欠乏症、過剰症
– – – 硝酸イオンの蓄積
– – 窒素肥料の種類、分類
– – – 法律による分類
– – – 窒素成分の形態による分類
– – – 肥効の速さ、施肥のタイミングによる分類
– – 世界の作物生産における窒素の利用
– – – 窒素肥料利用量の地域間のアンバランス
– – – 窒素利用効率
– – – 世界の作物生産の窒素利用効率
– – 作物生産の歴史と窒素循環
– – – 狩猟・採集社会
– – – 農地の生物学的窒素固定
– – – 輪作体系の発展と産業革命
– – – 化学肥料の増大
– – – 日本における窒素肥料の歴史
– – 作物生産の窒素利用に伴う環境負荷
– – – 農地の余剰窒素と窒素負荷
– – – 窒素施肥に起因する土壌の酸性化
– – 環境負荷低減を目指した施肥の改善・土壌管理
– – – 環境保全型農業
– – – 窒素施肥量の削減 (減肥)
– – – 生物学的窒素固定の活用
– – – 余剰窒素の再利用
– – – 窒素の浄化 (脱窒)
– – – 堆肥などの有機質窒素資源の循環利用
– – – 消費者を巻き込んだ削減対策
– – 作物生産の窒素フロー
– – – 窒素フロー・収支評価の必要性
– – – 作物生産の窒素収支評価に向けて
– – – 評価事例
– – 今後の課題
– [コラム 6] 窒素と宮沢賢治 /廣野 祐平
– 2-4 家畜生産 /森 昭憲、江口 定夫
– – 家畜とは
– – 主な家畜
– – – 牛
– – – 豚
– – – 鶏
– – – 羊
– – – 山羊
– – – その他
– – 畜産の現状
– – – 生乳・乳製品
– – – 肉類
– – – 近代的畜産と畜産物の窒素利用効率
– – 日本の畜産と消費者の動向
– – 国内生産と輸入
– – – 生乳・乳製品
– – – 肉類
– – – 飼料
– – – 畜産物の自給率と国内における窒素負荷
– – 家畜生産の窒素フロー評価の必要性
– – 家畜生産の窒素フロー評価の手順
– – 国内の牧場における窒素フローの試算例
– – 排せつ物管理の重要性
– – 牛の硝酸塩中毒
– – 家畜生産の窒素フロー評価で利用可能な情報源
– – 今後の課題
– 2-5 水産業 /梅澤、種田 あずさ、永野 一郎、林
– – 国内の魚食文化と水産業の推移
– – 水産業における窒素フロー
– – – 窒素負荷の変動が水生生物に及ぼす影響
– – – 水産業が窒素フローに及ぼす影響
– – – 飼料改良による窒素負荷の改善と課題
– – 水産業に今後期待される技術・制度
– – 窒素アセスメントに向けた今後の課題
– [コラム 7] 水産物の窒素安定同位体比 (δ15 N) を利用した様々な解析 /梅澤
– 2-6 人の生活 /江口 定夫、林、種田 あずさ
– – 人間と窒素
– – 生活様式 (ライフスタイル) の多様性
– – 社会基盤および資源
– – – 土地
– – – 世帯と住宅
– – – 交通とエネルギー
– – – 水資源
– – – 建築用木材
– – 人体への取り込み (摂取)
– – – 空気と水
– – – 食事と嗜好品
– – 皮革製品と衣類
– – 一般廃棄物、下水、し尿
– – ペット
– – 人の生活の窒素フロー
– [コラム 8] 医療に役立つ窒素酸化物 /林
– 2-7 廃棄物・下水 /林、小野寺 崇、寺田 昭彦
– – 廃棄物とは
– – 下水とは
– – 日本の廃棄物処理の経緯
– – 日本の下水処理の経緯
– – 廃棄物処理に伴う窒素フロー
– – 下水処理に伴う窒素フロー
– – 今後の課題
– [コラム 9] 最先端下水処理技術 /寺田 昭彦
– 2-8 国際貿易 /林、種田 あずさ、新藤 純子
– – 国際貿易とは
– – 増大してきた国際貿易
– – 国際貿易を通じた窒素の流れ
– – 国際貿易に伴う世界の窒素フロー
– – 国際貿易に伴う日本の窒素フロー
– – 国際貿易に伴う窒素フローの把握に向けて
– 2-9 大気 /松田 和秀、櫻井 達也、板橋 秀一
– – 大気における反応性窒素のプロセス
– – 大気中の窒素の動態評価
– – – 排出源の推計
– – – モニタリング
– – – 沈着量の推計
– – – 化学輸送モデルシミュレーション
– – 窒素沈着の経年変化と収支
– – 利用可能な情報源
– – – 排出量の推計
– – – モニタリング
– – – 沈着量
– – 今後の課題
– – – NH3 の排出量
– – – 乾性沈着量の推計
– – – 化学輸送モデルシミュレーションの精度向上
– [コラム 10] アンモニア吸着材による窒素回収技術 /川本 徹
– 2-10 陸域生態系 /仁科 一哉、柴田、江口 定夫、黒田 久雄
– – 陸域生態系での窒素プロセス
– – – 植物の一次生産にかかわる窒素プロセス
– – – 地下部における窒素プロセス
– – – 陸域窒素動態にかかわる環境要因
– – 日本における反応性窒素の便益とリスク
– – 日本の陸域における反応性窒素フローと利用可能なデータ
– – – 系外から生態系に流入する窒素フロー
– – – 生態系から系外へ流出する窒素フロー
– – – 生態系管理と窒素フロー
– – – 生態系内における窒素貯留とフロー
– – アセスメントに向けて (N2O を例として)
– 2-11 陸水生態系 /仁科 一哉、早川 敦、江口 定夫、黒田 久雄
– – 陸水中における窒素プロセスの特徴
– – – 流域スケールで考える窒素プロセス
– – – 水の移動・輸送中に起きる窒素プロセス
– – – 地下水中の窒素プロセス
– – – 様々な環境における窒素プロセス
– – 日本陸水生態系における反応性窒素の便益とリスク
– – 日本の陸水における反応性窒素フローと利用可能なデータ
– – 日本の陸水窒素アセスメントに向けて
– – – 流域スケールおよび河川流達負荷量の課題
– – – 脱窒ほか各種プロセスの定量化に関する課題
– – – 地下水における窒素動態に関する課題
– [コラム 11] 三酸素同位体を用いた窒素循環解析 /服部 祥平
– 2-12 海洋生態系 /梅澤、郭 新宇、塩崎 拓平、杉本 亮
– – 海洋とは
– – 様々な海域地形い応じた窒素循環
– – 窒素供給が引き起こす沿岸海域の環境問題
– – – 富栄養化の問題
– – – 貧栄養化の問題
– – – 相乗作用
– – 海洋における窒素の分布
– – 窒素循環の把握に必要なプロセス研究
– – – 新生産と再生生産
– – – 窒素固定
– – – 再生栄養塩
– – – 硝化
– – – 一次生産者による選択的利用
– – – 食物連鎖
– – – 移流 (糖蜜度面輸送など)
– – – 渦拡散
– – – 大気降下物
– – – 堆積物 – 水柱 間フラックス
– – – 陸域起源窒素
– – 窒素動態を解明するその他の観測手法
– – – 地下水流入の定量
– – – 硝酸塩センサー
– – – 衛星観測
– – – 定期船を利用した観測
– – – 堆積物コア解析
– – – 窒素安定同位体比解析
– – 窒素動態を解明する数値モデル解析
– – – ボックスモデル
– – – 生態系モデル
– – – 粒子追跡・物質輸送モデル
– – 今後の課題
– [コラム 12] 海洋窒素循環への分子生物学的手法の導入 /塩崎 拓平
– 2-13 日本の窒素収支 /林、新藤 純子、仁科 一哉
– – 窒素収支の概念
– – 窒素収支評価の手順
– – 日本の窒素収支において利用可能な情報源
– 2-14 経済圏の窒素フロー /種田 あずさ、山末 英嗣、松八重 一代、片桐 究、柴田、新藤 純子、江口 定夫、林
– – マテリアルフロー分析法
– – – マテリアルフロー分析と窒素
– – – 窒素マテリアルフロー分析の事例
– – – マテリアルフロー分析の限界と不確かさ
– – 産業連関分析法
– – – 産業連関表と産業連関モデル
– – – 物質産業連関表
– – – 窒素解析への産業連関分析の適用
– – – 多地域間産業連関分析
– – フットプリント分析法
– – – 窒素カルキュレーター法
– – – 窒素投入量法
– – – 窒素排出量法
– – – 窒素多地域間連関法
– – 窒素利用効率
– – 経済圏のフローの窒素アセスメントに向けて
– [コラム 13] 窒素問題の DPSIR /柴田
– 2-15 健康影響 /仁科 一哉、林
– – 飲料水と食品中の NO3– と NO2– による健康影響
– – 大気中の NO と NO2 による健康影響
– – その他の反応性窒素による健康影響
– – 栄養素としての反応性窒素とその過不足
– [コラム 14] 潜水時の窒素酔い・減圧症とナイトロックス /梅澤
– 2-16 生態系への影響を評価する /柴田、飯泉 佳子、江口 定夫、種田 あずさ、新藤 純子、仁科 一哉
– – DPSIR フレームワーク
– – 生態系影響評価の指標群
– – 生態系影響の評価指標
– – – 現地観測
– – – 臨界負荷量
– – – 野外操作実験
– – – 室内暴露実験
– – – 生態系プロセスモデル
– – – メタ解析
– – 日本における研究事例
– – 今後の課題
– – – 温暖化影響 (気温上昇、CO2濃度、極端気象など) との関係性
– – – 他の栄養塩 (リン、鉄など) との相互作用
– – – 有機態窒素 (DON など) の大気沈着影響
– – – 生態系間の相互関係、消費者影響
– – – 将来予測・シナリオ分析
– 2-17 窒素のトレードオフ /林、花岡 達也
– – 窒素利用のトレードオフ
– – トレードオフなどの評価手法とその事例
– – 将来対策の評価
– – 日本における課題と今後の期待
– 2-18 窒素管理にかかわる政策と法令 /仁科 一哉、林、江口 定夫
– – 環境基準
– – – 窒素に関する大気汚染の環境基準
– – – – NO2
– – – 窒素に関する水質汚濁の環境基準
– – – – NO3-N および NO2-N
– – – – 全シアン
– – – – 全窒素 (湖沼)
– – – – 全窒素 (海域)
– – – 窒素に関する土壌の環境基準
– – 反応性窒素の排出規制に関する法令と施策
– – – 大気質に関する窒素の規制と関連法の概説
– – – – 大気汚染物質としての窒素酸化物 (NOx、一酸化窒素 (NO) と NO22O)
– – – – 悪臭物質としてのアンモニア (NH3)
– – – 水質に関する窒素の規制と関連法の概説
– – – – 県境影響としての無機窒素 (NO3-N, NO2-N)、アンモニア性窒素 [NH4-N])
– – – – 生態系影響としての全窒素
– – – 土壌に関する窒素の規制と関連法
– – – – 土壌窒素 (地力窒素)
– – – – 食品に関する規制と施策
– – – その他の反応性窒素に関する規制
– – 窒素管理の問題点と展望
第3部 国内外の取り組みと将来展望
– 3-1 世界の取り組み /柴田、林、梅澤
– – 大気汚染に関する国際的な取り組み
– – 国際科学会議などによる国際協働研究の取り組み
– – ヨーロッパにおける包括的な窒素影響評価
– – 国際窒素管理システム (INMS)
– [コラム 15] 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) がもたらした大きな変化 /林
– 3-2 日本の現状と未来 /梅澤、林、柴田
– – 包括的研究例: 東シナ海の窒素循環研究
– – 窒素の環境科学に関する各分野の取り組み
– – – 大気関連
– – – 土壌関連
– – – 陸域関連
– – – 海洋関連
– – – 産業技術関連
– – 今後の展開に向けて
– – – 分野融合研究の推進
– – – 窒素研究の包括的ネットワークの構築
– – – 窒素環境教育の推進
– 3-3 持続可能な窒素利用に向けて /林、柴田、梅澤
– – 持続可能とは
– – 持続可能な開発目標と窒素の関係
– – 持続可能な窒素利用の考え方
– – 今後の展望
文献
索引
===== ここまで =====