気象衛星 ひまわり9号 画像の事例: 2025年9月 台風15号・静岡県のたつまき関連

2025年9月5日、静岡県 牧之原市 を中心とする地域で、たつまきが発生し、被害があった。 これは台風15号にともなうものである。このたつまきについての覚え書きをつぎのブログ記事にした。

• [静岡県 牧之原市 での たつまき・突風 (2025年 9月)] (2025-09-08)

千葉大 CEReS では、気象衛星ひまわりの観測データを、 リアルタイムに緯度経度格子に変換してアーカイブし、FTPサーバー から公開している。 これをダウンロードし、研究室の Linux マシンで作図した。

• 赤外 TIR 01 (気象庁のいう Band 13)
• 高空間分解能 可視 EXT 01 (気象庁のいう Band 03)
• いずれも、2025年 9月 4日 23 UTC (5日 08 JST) から 9月 5日 07 UTC (16 JST)まで 1時間に1回。

赤外は北緯20～50度、東経120～150度の領域 (増田の符丁 gjapan)、 可視は北緯30～50度、東経125～145度の領域 (増田の符丁 sjapan) を切り出し、 物理量 (赤外は輝度温度、可視は規格化された反射) に変換した。

そのうち、北緯34.5～38.5度、東経136.5～141.5度の領域 (増田の符丁 gkanto) の 空間分布を地図上に作図した。

色は、数値を区別するためにとりあえずつけたものであり、 赤外、可視とも、物理量の値が大きいところを赤系、小さいところを青系、中間の狭い範囲を薄い黄色にしている。 気象衛星の通常の白黒の濃淡とはちがうことに注意。 輝度温度あるいは反射の強さと図の色との関係は、時刻によらず一定にしてある。 (可視画像については、朝・夕方の情報を活用するために、 反射の値が小さいところのうちのちがいを強調するように色をつけなおすことが考えられるが、まだしていない。)

切り出しと物理量への変換をするプログラム (日時は別の設定のまま)

• do_tir_kiridasi_tbb_gjapan_202408case.py (文字コード UTF-8)
• do_ext_kiridasi_refl_sjapan_202408case.py (文字コード UTF-8)

作図をするプログラム (日時、緯度経度範囲は別の設定のまま)

• map_tbb_sjapan_202408case.py (文字コード UTF-8)
• map_refl_sjapan_202408case.py (文字コード UTF-8)

画像 (物理量の空間分布)

UTC	JST	IR Blackbody Temperature [K]	VIS Reflection [%]
2025-09-04 23:00 UTC	2025-09-05 08:00 JST
2025-09-05 00:00 UTC	2025-09-05 09:00 JST
2025-09-05 01:00 UTC	2025-09-05 10:00 JST
2025-09-05 02:00 UTC	2025-09-05 11:00 JST
2025-09-05 03:00 UTC	2025-09-05 12:00 JST
2025-09-05 04:00 UTC	2025-09-05 13:00 JST
2025-09-05 05:00 UTC	2025-09-05 14:00 JST
2025-09-05 06:00 UTC	2025-09-05 15:00 JST
2025-09-05 07:00 UTC	2025-09-05 16:00 JST
UTC	JST	IR Blackbody Temperature [K]	VIS Reflection [%]